大英博物館に所蔵する美術品の起源を訪ねる旅。
このブログで紹介した福原義春さんの「本読む幸せ」で紹介されていたので読んでみた。
大英博物館は一度行ったことがあるだけだが、その時はざっと見ただけなので、ロゼッタストーンとかエジプトのミイラ、ギリシャの神殿や彫刻、フェニキアの壺などが記憶にある。
大英博物館の所蔵品は、GoogleのCultural InstituteのBritish Museumで博物館に展示されている状態で見ることができるので、リンクが見つけられたものは入れておいた。まるで大英博物館の館内を見学しているような気分になる。
この本は大英博物館が所蔵する美術品が出土した地域をめぐる旅行記で、次のような構成となっている。
ギリシャ編 エルギン・マーブルと呼ばれる当時オスマン・トルコの支配下だったギリシャからトルコ政府の許可のもとで英国に運び出したパルテノンなどの彫刻や、パルテノンのわきにあるエレクティオンの柱となっているカリアティドの像など。
出典:Wikipedia
エジプト編
棺を乗せた船の模型(クリックして表示される船の下にあるので、マウスで移動してほしい)。船大工の像などが紹介させている。
インド編
釈迦の生涯を描いた彫刻。仏像が紹介されている。
イラン編
古代ペルシャの鉢。牡牛に噛みつく獅子の図が紹介されている。
カナダ編
サンダーバードとトーテムポールが紹介されている。
イギリス/ケルト編
ケルトの青銅鏡とリンドウ・マンが紹介されている。
カンボディア編
クメールの仏像。クメールの彫刻が紹介されている。
ヴェトナム編
ヴェトナム中部にあった海洋国家チャンパの獅子像。
イラク編
この本の表紙になっている「藪の中の牡山羊」ラピスラズリと金、貝殻でできている。すばらしい作品だ。
出典:Wikipedia
ラマッスーと呼ばれる人面有翼牡牛像
出典:Wikipedia
トルコ編
銀の鋳物でできた牡牛の像。帳簿と碑文。
韓国編
新羅時代の石仏。王族の耳飾り。
メキシコ編
火の蛇。王と王妃を描く石板。
出典:Wikipedia
オーストラリア編
アボリジニの絵画。アボリジニが儀式に使うチュリンガのスケッチ。
イギリス/ロンドン編
大英博物館のできた由来(ハンス・スローンという商才ある医師が収集した7万1千点もの物品、5万札の書物、版画、337巻におよび植物標本などを国に2万ポンドで譲渡したことが大英博物館設立のきっかけとなった)。
グーグルのCultural Instituteは、様々な国の博物館などをバーチャル見学できるようになっている。たとえば日本で検索すると、国立西洋美術館はじめ、大原美術館、山種美術館など日本国内のおもだった美術館、博物館、海外の日本関係のコレクションなどが表示される。
美術館は通常は一部しか展示しておらず、展示していない所蔵品のほうが多いが、これなら展示していない所蔵品までアーカイブしている。便利な時代になったものである。
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