わが友、恐慌──これから日本と日本人の時代が訪れる8つの理由わが友、恐慌──これから日本と日本人の時代が訪れる8つの理由
著者:松藤 民輔
販売元:講談社
発売日:2008-07-31
おすすめ度:3.0
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別ブログで「無法バブルマネー終わりの始まり」と「マネーの未来、あるいは恐慌という錬金術」を紹介しているアメリカで金鉱山を保有している松藤民輔さんの近著。

2008年7月30日に発刊されている。

ここにきて金が史上最高値を更新して、1オンス1,200ドル前後で推移している。まさに松藤さんは、「してやったり」というところだろう。

松藤さんはブログ「松藤民輔の部屋」や、メルマガの牛之宮ウィークリーを公開しており、それらの記事を題材ごとにまとめたものの様だ。

目次は次の通り:

第1章   僕たちが生きる世界
第2章   バベルの塔とマーク・アリムラ
第3章   ブラックマンデーと天才エリック・スプロット
第4章   悲劇と革命
第5章   紀伊国屋文左衛門とタミーの賭け
第6章   凡人と天才
第7章   日本の錬金術
第8章   都市鉱山とリサイクルジャパン
エピローグ 常識では考えられない物語

松藤さんは、1955年福岡に生まれ、明治大学卒業後、1980年に日興証券に入り、久留米支店に勤務、1982年にメリルリンチの試験を受けて合格し、1986年からはソロモン・ブラザースでトレーダーとして活躍、億の収入を得ていたが、1993年に株式会社牛之宮を設立、金投資に専念する。

アメリカネバダ州に金鉱山を所有している。

船井総研の船井幸雄さんのホームページに松藤さんのことが紹介されている。

この本では当時のナンバーワントレーダー シュガー明神さんはじめ、ソロモン・ブラザースのトレーダーはランボルギーニやフェラーリ、ジャガーなど何台も持っていて年収数億円稼いでいた話なども紹介されている。

金融危機以降、今はこういったトレーダーたちがどうなったのかよくわからない。

都内でフェラーリやポルシェなどを時々見かけるのでIT企業の社長などが乗っているのかと思っていたが、あるいは外資系証券会社のトレーダーもいるのかもしれない。

LTCMをつくって倒産させたジョン・メリウェザーなどはソロモン時代は年収100億円、ゴルフはハーフ30台、40歳でソロモン・ブラザースの副社長というスーパーとレーダーで、彼のチームメンバーは20才台で10億円貰っていたという。

マネックス証券の松本大CEOも松藤さんのソロモン時代の同僚だ。

ブログやメルマガの記事をまとめたものなので、一つのテーマを深く掘り下げる記事はないが、簡単に読めて参考になる。

たとえばソロモンがオプション取引を発明したのは、文化のゆがみに注目したのだという。

日本の銀行融資はいつでも返せるというのが日本の慣行だったが、これを組み替え、期限前に返済する権利をオプションとして販売したら成功したのだという。

ソロモン時代は、松藤さんは3−4人の顧客とのビジネスで億の年収があったという。塩野義製薬の塩野社長、阪和興業の北茂さん、摂津板紙の西川常務などだという。

「歴史を知らない人間は人ではない。豚にすぎない」というイギリスの格言があるという。歴史を研究すると、いくつか相場の定石があるという。たとえば:

*銅が暴落すると革命が起こる。松藤さんは中国で革命が起こるのではないかと思っているという。

中国では2年間で3,500万人が株式投資したというが、バブルが崩壊し、だれが責任を取るのだろうと。

*金/銀比率が100に向かっているときは恐慌が起こるという。

田中貴金属のホームページによると、最近の金/銀比率は70を超えている。

松藤さんは金投資家なので、蒔絵や、都市鉱山などの話題が面白い。蒔絵は金を含んでいるが、将来世界で注目される芸術品になるだろうと松藤さんは予測する。

金鉱石1トンに含まれる金はせいぜい50グラムだが、携帯電話1万台を集めると金200〜300グラムが回収できるという。これが都市鉱山である。

世界中で廃棄された製品をかき集めると金6,800トン、銀6万トンが回収でき、これは世界の埋蔵量のそれぞれ16%、22%だという。液晶に使われるインジウムなどは、埋蔵量の61%になるという。

日本は都市鉱山をうまく利用することで、どこの産出国よりも多い資源を回収できるという。

松藤さんはここ15年間恐慌を待っていたという。この瞬間になすべきは、金への投資又は金鉱山への投資だという。金がさらに高騰するチャンスがやってきたとワクワクしていると。

是非バスに乗って欲しいという。

以前も書いたが、筆者は1979年から1980年の1年強という短期間に金に投資し、1オンス=200ドル台で買ったメキシコ金貨を1オンス=650ドル換算で売って儲かった経験がある。

しかし金相場はその後20年以上鳴かず飛ばずだった。1980年に売っていなければ、結局その後20年間は売るタイミングがなかったということだ。

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出典:第一商品ホームページ


現在は1,200ドル程度に上がっているが、1980年前のときの様にまた下落する可能性もあるのではないかと感じている。

しかしこれは筆者の直感であり、理論的に金相場を分析したわけではない。


金相場投資に興味ある人には参考になると思う。

簡単に読め、参考になる部分も多い本である。


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