時短読書のすすめ

「あたまにスッと入るあらすじ」作者が厳選するあらすじ特選。その本を読んだことがある人は記憶のリフレッシュのため、読んだことがない人は、このあらすじを読んでからその本を読んで、「時短読書」で効率的に自己啓発してほしい。

2014年02月

ダイヤモンドの就職人気企業ランキングで住友商事が文系男子No.1に

ダイヤモンドの就職人気企業ランキングで、住友商事が初めて文系男子の人気No.1になった

須藤元気率いる人気パフォーマーグループ World Orderを使った「全力世界だ」というコンセプトビデオが人気のようだ。

楽しめるビデオなので、ぜひ一度見てほしい。



「今年は違うぞ」という感じだ。

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浜村渚の計算ノート 数学の知識を使った新しいタイプのミステリー小説



またまた「おっさんが読む本ではない」と言われそうだが、この本の著者の青柳 碧人(あおやぎあいと)さんに、内田朝陽君のお父さんが経営している六本木のラミーズでお会いした。

一緒に来られていた講談社の文庫出版部の鈴木副部長からこの本を頂いて、すぐに読んだ。しかし、大変申し訳ないことに今まであらすじを書くのを忘れていた。

タイトルに記したように、数学の知識を使った全く新しいタイプのミステリー小説だ。浜村渚シリーズで累計40万部を売り上げたヒット作となっているという。

世界には同様の数学の知識を使った小説があるのかもしれないが、日本では青柳 碧人さんがパイオニアだろう。数学の公理を取り入れたクイズをミステリーの謎解きに使っている点が面白い。

小説のあらすじは、いつも通り詳しくは紹介しない。

日本の数学教育を代表するドクター・ピタゴラスこと高木源一郎は、日本全国に普及している数学教育ソフトを使って20年間にわたり日本の若者を教育してきた。ところが、その数学教育ソフトには、高木から指令を受けると受講経験者が操られてしまうというサブリミナル効果の仕組みが施してあった。

日本政府の数学を義務教育科目から外すと言う決定に憤った高木は、「黒い三角定規」と呼ばれる集団を立ち上げ、高木の数学教育ソフトを受講した38歳以下の人たちを操って日本各地で事件を起こす。

若い捜査員のほとんどが高木の数学教育ソフトの受講経験者なので、頭を抱える警視庁「黒い三角定規・特別捜査本部」。そこへ救世主として現れたのが千葉県の中学校2年生の浜村渚だ。



この目のトロンとした女子中学生が得意の数学を駆使して、警視庁の調査に協力する。

第1話目(log10=1)は「ぬり絵をやめさせる」。長野県で名前に「あか」、「あお」、「き」、「くろ」の入った人ばかりが連続して殺害されるという事件が起こった。高木源一郎がサブリミナル効果を利用して若者を操って、殺人を起こさせたのだ。

被害者の住んでいる場所を、それぞれの名前の色で塗ると…。奇想天外な対抗策が面白い一作だ。

第2話(log100=2)は「悪魔との約束」。今度は高木源一郎は、無色無臭の揮発性毒物で美術館を襲う。毒物を盗んだ疑いがある犯人は、渋谷の数学喫茶「カルダノ」によく行っていたという。

ここで「0=ゼロは悪魔の数字」という話が出てくる。ゼロで割って、さらにゼロを掛けると次のような式が成り立つ。

1/0=2/0 → 両辺にゼロを掛けて分母のゼロを消す → 1=2!?

これがこの話に重要なヒントだ。

第3話(log1000=3)は「ちごうた計算」。フィボナッチ数列というものがある。1、1、2、3、5、8、13、21…など、前の二つの数を足すと次の数になるという数列だ。これは自然界にも多く存在する。

奈良県在住の75歳の老数学者が「黒い三角定規」に狙われるという情報を得て、警視庁が保護のために奈良県に赴くと、老数学者は殺害された。

現場にはダイングメッセージとして「『夫』14+1337」という数式が残されていた。

『夫』14とはフィボナッチ数列の14番目、つまり377だ。377+1337は1714。研究所に勤める大学院生のイナイシ(稲石)のことか?しかし、…。

これまた奇想天外の展開で大変楽しめる。

第4話(log10000=4)は「π(パイ)レーツオブサガミワン」。今度は円周率だ。相模湾の津殿島を、「黒い三角定規」に賛同する円周率マニアの海賊集団が乗っ取った。武器を大量に持ち込んで、実弾発射訓練までして、数学を必須科目にすることを要求している。

こんどは「ルドルフの数」つまり、一生かかって円周率を下35ケタまで求めたルドルフ・ファン・コーレンがキーワードとなる。

円周率を10万ケタまで暗記している男が捜査協力者として登場する。

海賊メンバーの着ているTシャツの数字がヒントだ。3.14159265358979…と続く、円周率の何ケタめから何ケタめの数字なのか?

これまた奇想天外の展開だ。

著者の青柳碧人さんは、早稲田大学のクイズ研究会のOBだそうだ。

単にクイズ番組に出るだけではない、クイズ好きの本領を発揮した大変楽しめる全く新しいタイプのサスペンス小説である。

少女マンガのようなメルヘンチックの表紙を気にせず、是非手に取ってみてほしい。


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