時短読書のすすめ

「あたまにスッと入るあらすじ」作者が厳選するあらすじ特選。その本を読んだことがある人は記憶のリフレッシュのため、読んだことがない人は、このあらすじを読んでからその本を読んで、「時短読書」で効率的に自己啓発してほしい。

2014年01月

まほろ駅前狂騒曲 まほろ駅前多田便利軒シリーズ最新作

まほろ駅前狂騒曲
三浦 しをん
文藝春秋
2013-10-30


三浦しをんさんの、まほろ駅前多田便利軒シリーズの最新作。筆者の住んでいる町田市をモデルにしている。三浦しをんさんもかつて町田に住んで、書店でアルバイトをしていたようだ。

このシリーズは映画化され、多田便利軒のオーナーの多田に瑛太、いそうろう兼助手の行天に松田龍平という若手人気俳優が出演している。



第2作はテレビドラマになっている。




町田市は町おこしの一環で、映画が公開されるタイミングで通りの名前を「まほろ大通り」などに変えるなど、この小説を応援している。町田市図書館でも「まほろ駅前…」シリーズは大量に蔵書している。

この本も10月末に発売されたばかりの本だが、町田図書館で28冊も蔵書があるので、早めに予約したら12月にはもう読めた。

登場人物のイラストが楽しい。

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出典:本書イラスト

いつも通り小説のあらすじは詳しく紹介しない。「まほろ」駅前にある便利屋ー多田便利軒をめぐる出来事だ。

多田は幼い息子の死をきっかけに、妻と離婚して今の便利屋稼業を始めた。

そこに転がりこんできたのが高校の同級生の行天だ。行天は女性同士のカップルに精子を提供して、子供をつくるのを手伝ったという過去がある。

この本で、行天は「怖いものがあるのか」と聞かれて、「あるよ。記憶」と答える。

なぜ記憶が怖いんだ?

行天の両親のことや、幼い頃のことが今回初めて明らかになる。

無農薬野菜をまほろ市各地で生産し、販売しているHHFA(Home and Healthy Food Association)という集団が今回登場する。

そのリーダーが行天を知っていた。なぜだ?

この集団と行天との接点は?

多田のロマンスや、行天の精子で人工授精して誕生した行天の娘・はるもはじめて登場する。

横中バス(神奈中バスのパロディ)の間引き運転有無の調査を多田に依頼するおじいさんや、息子に依頼されて息子を装って多田が見舞いに行く市民病院に入院している認知症のおばあさんなど、いわばレギュラー出演者も出てくる。(上のイラストから、それらしい人物がわかると思う)

470ページ余りの作品だが、一気に読んでしまう。まさにエンターテインメント小説である。


参考になれば次クリックお願いします。


永遠の0(ゼロ) 岡田准 一主演の映画が公開された

映画「永遠の0」が昨年12月に公開された。見てきた人の話では、CGを使った戦闘シーンや空母赤城の再現など、大変迫力ある楽しめる映画だったということだ。



予告編を見てもたしかに面白そうだ。今度見に行こうと思う。

2011年9月21日初掲:

永遠の0 (講談社文庫)永遠の0 (講談社文庫)
著者:百田 尚樹
講談社(2009-07-15)
販売元:Amazon.co.jp
クチコミを見る

図書館でリクエストして百田尚樹さんのデビュー作の「永遠の0」を読んだ。

単行本は2006年、文庫本は2009年に出ているが、以前人気が高く、2ヶ月ほど待ってやっと手に入れた。

このブログでも紹介した「靖国への帰還」の様な小説ではないかと思っていたが、「永遠の0」は特攻で26歳で戦死した祖父の戦友を訪ねて話を聞くというストーリーだ。

靖国への帰還靖国への帰還
著者:内田 康夫
講談社(2007-12-15)
販売元:Amazon.co.jp
クチコミを見る

昭和16年12月に真珠湾攻撃で始まった太平洋戦争開戦から、昭和20年8月の敗戦までの一連の流れを生き残った戦友の口から語るという形で、真珠湾攻撃や珊瑚海海戦ガダルカナル島の激闘、ラバウル航空隊ミッドウェー海戦、そしてマリアナ沖海戦沖縄戦フィリピン戦特攻特攻ロケット兵器桜花などについて説明している。

主人公の祖父は日本海軍のゼロ戦パイロットで、撃墜数何十という超エースながら、「生きて帰りたい」と希望を常に語る当時であれば許されないヒューマニスト軍人で、なぜか終戦直前に特攻に志願して戦死するという設定だ。





次が靖国神社の遊就館に展示されているゼロ戦だ。

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出典:以下特に記載ないかぎり出典はすべてWikipedia

戦友の話は資料に基づいて構成しているのだと思うが、圧倒的な戦力と最新鋭軍事技術、そして数ヶ月戦闘に従事すれば、休暇で帰国できるという余裕をもった米軍と対比して、特に補給戦において様々な戦略の誤りを犯し、兵隊・下士官を死ぬまで酷使して消耗品扱いする日本軍のリアルな描写にはフィクションとはいえ思わず引き込まれる。

当初はゼロ戦の敵ではなかったF4F

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そしてアリューシャン列島でほぼ無傷で捕獲されたゼロ戦を徹底的に研究して投入されたF6Fコルセア戦闘機

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「マリアナの七面鳥狩り」と呼んで日本軍のカミカゼ攻撃をほとんんど無力化したVT信管(電波で飛行機を感知すると自動的に爆発する)などの説明もわかりやすい。

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小説のあらすじは詳しく説明すると読んだときに興ざめなので、この程度にとどめておく。予想外の最後の展開に驚くことをつけくわえておく。

文庫で600ページもの小説だが、一気に読めて大変楽しめる作品である。


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トコトンやさしい天然ガスの本 基礎知識を得るのに最適の本



図書館の新刊書コーナーに置いてあったので読んでみた。2013年9月25日に出たばかりの本だ。

近年「シェールガス革命」と言われている。世界最大の天然ガス消費国の米国は、5年ほど前は、いずれ天然ガス輸入国になるとみられて、液化天然ガスを輸入するターミナル建設のプロジェクトまであったほどだ。

ところが、水平掘削技術と水圧破砕技術の発達により、シェール(頁岩=けつがん。ページのように薄く割れる性質を持つ堆積岩)層からのシェールガス開発が可能になってくると、事態は一変した。

普通の天然ガスとシェールガスの賦存状況の違いは次の図がわかりやすい。

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出典:Wikipedia

ガスが岩盤に貯まったところに、上から垂直にパイプを下して掘削するのが普通の天然ガス。これは見るからに簡単だ。

それに対してシェールガスは、上からのパイプをシェール層に沿って、水平方向にも展開し、高圧の水を吹き込んでシェール層に閉じ込められていたガスを回収する高度な採掘方法だ。

現在では深さ2,000メートルほどのシェール層に、。水平に3,000メートルほどのガス井戸が掘られている。そしてこの水平部で水圧破砕を行うのだ。

これにより米国の天然ガス生産は飛躍的に増加し、数年後は米国はシェールガス輸出国になることが確実とみられている。

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出典:本書132−133ページ

しかし、シェールガス生産の問題点は、まさに上記のグラフで明らかになっている。

最初こそ、猛烈な勢いでガスが噴出するが、すぐに勢いが弱まり、なんと1年目の減衰率は82%だ。

10年間でガス井の可採埋蔵量の80%を回収する場合、1年目でほぼ半分のガスを回収し、あとの9年で残りの半分をチマチマ時間をかけて回収することになる。

つまり、生産量のコントロールが難しいのだ。多くの企業がシェールガス開発に走れば、一挙にガスが供給過剰となって、ガスの市場価格が暴落する。

一方、1年目の減衰が激しいので、ガス開発企業はガス供給量を保つためには、継続的に掘削を続けざるを得ない。

ガス田を当てれば、あとは自噴するので、寝ていても儲かるという従来型の天然ガスのビジネスモデルとは違うのだ。

こんなことがわかってきたので、米国のシェールガスの技術的回収可能量は2011年には862Tcf(兆cubic feet)とされていたが、2013年に、ほぼ半分の481Tcfに見直しされている。マセーラスガス田の回収可能量の下方修正が大きな原因だとされている。

大変参考になった。

そのほかにも、石炭からとれるメタンガス(Coal Bed Methane)、日本の千葉県などで生産されている水溶性天然ガスとヨウ素資源(日本は世界第2位のヨウ素生産国だ)、2013年3月に行われたメタンハイドレートの産出テスト、バイオマスによるメタンガスの製造技術など、興味深い話題をわかりやすく取り上げている。

この本はアマゾンの「なか見!検索」に対応しているので、まずはここをクリックして目次と出だしの8章までの部分を見て欲しい。出だしに「天然ガス」とはどいうものか紹介されていて、これだけでも勉強になると思う。

天然ガスの基礎知識を得るには最適の本である。


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