信念を貫く (新潮新書)
著者:松井 秀喜
販売元:新潮社
発売日:2010-03
おすすめ度:
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2011年はアスレティックスの一員としてキャンプインした松井秀喜の近著「信念を貫く」のあらすじを紹介する。
このブログでは以前「不動心」を紹介している。
不動心 (新潮新書)
著者:松井 秀喜
新潮社(2007-02-16)
販売元:Amazon.co.jp
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「不動心」も非常によかった。特に「努力できることが才能だ」という言葉は、筆者の息子たちにも常々言っている言葉だ。
野球選手はオフのときにプロのライターを頼んで本を出す人が多い。
超多忙な松井が自分で机に向かって原稿を書いたとは思えないので、たぶんこの本も松井の口述筆記をライターがまとめたものだと思うが、松井の人間性や考え方がよくわかる。
内容さえよければ、ライターを使おうが使うまいが関係ないという典型のような本だ。
2006年シーズンに左手首を骨折する大怪我を負った松井は、その後復帰したものの、今度は両膝の故障に悩まされ、その後はヤンキースではDHで試合に出ることが多くなった。
特に2008年のシーズンや、ヤンキースがワールドシリーズに優勝した2009年のシーズンは、守備はやらせないというヤンキースGMの方針で、松井はDH専門となった。
2009年のワールドシリーズは、ナショナルリーグの球場での試合のときは代打でしか出場できないというハンディキャップがあるDHではあるが、シリーズMVPという快挙を成し遂げ、ヤンキースに不可欠の選手という印象を強く残した。
松井もこの本の中で書いているが、ワールドシリーズ第2戦でペドロ・マルチネスの外角低めの球をうまくすくい上げてホームランにしたあの場面が記憶に残っている。
あれは、ペドロの失投だったが、失投を一振りでしとめるのがプロだと。
シリーズMVPになったにもかかわらず、ヤンキースのGMはじめ経営陣は、膝の状態が悪いので松井には守備はさせないという方針を変更せず、守備機会を望む松井との交渉は後回しにされた。
松井は、やはり野球選手は守備につかないとリズムがつかめないと語り、2010年は膝の状態がよければ毎試合守備に出てもらってもかまわないというエンゼルスに入団した。
松井との契約交渉に自ら出馬したソーシア監督の熱意にもほだされたという。
この本では今まで順風満帆だった松井が、2006年のケガ以降、守備ができないため、毎試合DHまたは代打という不安定なポジションになったにもかかわらず、監督の起用法に一切文句を言わず、ヤンキースの勝利をひたすら願って、出場したときには常にベストをつくすというチームプレーヤーに徹する姿が描かれている。
不遇の時代でも松井は信念を持って生きているというメッセージが力強く伝わってくる。
不遇がないというのは選手時代の長嶋に限られると思う。他の選手は王でさえ入団当初の数年は苦労している。
不遇の時代があったほうが、いずれ監督なり、コーチになったときに大成するのではないかと思う。その意味では、この本のように謙虚に自分のチーム内のポジションを受け入れ、与えられた役割でチームのためにベストをつくす松井の姿勢は必ず松井自身のためになるだろう。
「不動心」も面白い本だったが、「信念を貫く」も違った面での松井を知ることができ面白い。簡単に読める新書なので、一読をおすすめする。
参考になれば次クリック願う。
著者:松井 秀喜
販売元:新潮社
発売日:2010-03
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2011年はアスレティックスの一員としてキャンプインした松井秀喜の近著「信念を貫く」のあらすじを紹介する。
このブログでは以前「不動心」を紹介している。
不動心 (新潮新書)
著者:松井 秀喜
新潮社(2007-02-16)
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「不動心」も非常によかった。特に「努力できることが才能だ」という言葉は、筆者の息子たちにも常々言っている言葉だ。
野球選手はオフのときにプロのライターを頼んで本を出す人が多い。
超多忙な松井が自分で机に向かって原稿を書いたとは思えないので、たぶんこの本も松井の口述筆記をライターがまとめたものだと思うが、松井の人間性や考え方がよくわかる。
内容さえよければ、ライターを使おうが使うまいが関係ないという典型のような本だ。
2006年シーズンに左手首を骨折する大怪我を負った松井は、その後復帰したものの、今度は両膝の故障に悩まされ、その後はヤンキースではDHで試合に出ることが多くなった。
特に2008年のシーズンや、ヤンキースがワールドシリーズに優勝した2009年のシーズンは、守備はやらせないというヤンキースGMの方針で、松井はDH専門となった。
2009年のワールドシリーズは、ナショナルリーグの球場での試合のときは代打でしか出場できないというハンディキャップがあるDHではあるが、シリーズMVPという快挙を成し遂げ、ヤンキースに不可欠の選手という印象を強く残した。
松井もこの本の中で書いているが、ワールドシリーズ第2戦でペドロ・マルチネスの外角低めの球をうまくすくい上げてホームランにしたあの場面が記憶に残っている。
あれは、ペドロの失投だったが、失投を一振りでしとめるのがプロだと。
シリーズMVPになったにもかかわらず、ヤンキースのGMはじめ経営陣は、膝の状態が悪いので松井には守備はさせないという方針を変更せず、守備機会を望む松井との交渉は後回しにされた。
松井は、やはり野球選手は守備につかないとリズムがつかめないと語り、2010年は膝の状態がよければ毎試合守備に出てもらってもかまわないというエンゼルスに入団した。
松井との契約交渉に自ら出馬したソーシア監督の熱意にもほだされたという。
この本では今まで順風満帆だった松井が、2006年のケガ以降、守備ができないため、毎試合DHまたは代打という不安定なポジションになったにもかかわらず、監督の起用法に一切文句を言わず、ヤンキースの勝利をひたすら願って、出場したときには常にベストをつくすというチームプレーヤーに徹する姿が描かれている。
不遇の時代でも松井は信念を持って生きているというメッセージが力強く伝わってくる。
不遇がないというのは選手時代の長嶋に限られると思う。他の選手は王でさえ入団当初の数年は苦労している。
不遇の時代があったほうが、いずれ監督なり、コーチになったときに大成するのではないかと思う。その意味では、この本のように謙虚に自分のチーム内のポジションを受け入れ、与えられた役割でチームのためにベストをつくす松井の姿勢は必ず松井自身のためになるだろう。
「不動心」も面白い本だったが、「信念を貫く」も違った面での松井を知ることができ面白い。簡単に読める新書なので、一読をおすすめする。
参考になれば次クリック願う。