読書家の友人に勧められて読んでみた。

この本はアマゾンの「なか見!検索」に対応していないので、「なんちゃってなか見!検索」で取り上げられている企業を紹介する。

金融
ゴールドマン・サックス
モルガン・スタンレー
バンク・オブ・アメリカ
パリ・オルレアンSA(ロスチャイルド家
ドイツ銀行(ドイチェ・バンク)
中国4大商業銀行の野望

エネルギー
BP Plc
ガスプロム
シェブロン・コーポレーション
中国3大国有石油企業の研究

鉱物資源
BHPビリトンリオ・ティント
ヴァーレ
(三井物産はヴァーレの持株会社ヴァレパールの15%の株式を保有)

商社
ジャーディン・マセソン・ホールディングス

資源商社
グレンコア・インターナショナル(グレンコア・エクストラータ、登記上の本社はタックス・ヘイブンのイギリス王室属領のジャージーにある)

メーカー
GE
(エディソンが創業したが、その後エディソンは持ち株を売却)

原子力総合
アレヴァSA

旅客機・軍需
ボーイング

マスメディア
ニューズ・コーポレーション

インフラ
GDFスエズ

建設
サウジ・ビンラディン・グループ

食品
ネスレダノンの「ボトルウォーター戦争」
アンハイザー・ブッシュ・インベブ

総合小売
ウォルマート・ストアーズ

電機・半導体・他
サムスン(三星)・グループ

財閥
タタ財閥

新興国
トルコ4大財閥 コチ サバンジュ ドアン ドウシュ

業界でトップの上位3社など、ルールに基づいたまとめ方はしておらず、随意リストなので、あまり整理されていない印象を受ける。

上記ではウィキペディアの記事を中心にリンクを入れておいたので、気になる企業があれば、リンクをクリックしてさらに詳しい紹介を参照してほしい。

この本で参考になったのがジャーディン・マセソンだ。

中国のお茶や生糸を輸入して、インドのアヘンを中国に売って、アヘン戦争の原因をつくったのがジャーディン・マセソンである。

日本では1859年に横浜に事務所を開設、続いて神戸、長崎にも事務所を開設し、長崎支店長のグラバーは武器商人として薩長を支援し、坂本竜馬の亀山社中との取引があった。明治になると三菱財閥の岩崎弥太郎と深くかかわることになる。

吉田茂首相の養父の吉田健三は、ジャーディン・マセソンの横浜支店長をつとめたあと、起業した。吉田茂は養父の莫大な遺産を相続している。

現在は日本での影響力はなくなったが、アジアでは依然として各国で建設、運輸、ホテル(マンダリン・オリエンタルなど)、製造業(インドネシアでトヨタ車を製造しているアストラ・インターナショナルなど)。

現在はジャーディン家の閨閥のケズウィック家が経営を握っている。

ボーイングの歴史も参考になった。

1929年にボーイング、ユナイテッド航空機、ノースロップ航空機、プラット&ホイットニー、シコルスキーなどが大合同してユナイテッド・エアクラフト・アンド・トランスポート社を設立したが、ルーズベルト大統領時代に独占禁止法違反で解体され、西部のボーイング、当部のユナイテッド・テクノロジー、航空会社のユナイテッド航空に分割されたのだ。

現在のCEOのジョン・マクナニーは、GEでジャック・ウェルチの後継者を争ったが、後継者レースに敗れ、スリーエムのCEOに転出、その後2001年にボーイングのCEOに選ばれたものだ。

マクナニーは、ジョージ・ブッシュ大統領とエール大学で同級生だったという。

グレンコアについても、筆者は依然は鉄鋼原料の貿易を担当していたので、思い出深い。

もともフィリップ・ブラザースにいたマーク・リッチが、独立してMarc Rich + CO.を設立し、石油ショックの時にイラン原油で大儲けしたが、イラン革命後もホメイニ政権と取引を続けて莫大な利益を上げていたため、脱税の容疑で米国から指名手配され、1990年にグレンコアに社名を変えたものだ。

現在ではメタルのほか、石油、石炭の資源商社としてロンドン証券取引所などに上場し、日本商社を上回る時価総額で評価されている。

筆者が会社に入社した約40年ほど前はフィリップ・ブラザースは世界でも最大手のメタルトレーダーで、その後、証券会社のソロモン・ブラザースを買収するほどの勢いがあった。

東京・大阪はじめ、世界中にオフィスがあったが、名前もフィブロ(Phibro)に変えて、シティグループを経て、現在はオキシデンタル・オイルの子会社として米国コネチカット、ロンドン、アイルランド、シンガポールの4か所のみにオフィスがある。

フィブロがまだ会社として残っていたことも驚きだが、世界最大のメタルトレーダーがここまで規模が小さくなってしまったことも、また驚きだ。

自分ではこれまでの40年は短いと感じているが、やはり40年間の栄枯盛衰は避けられないものだ。

平家物語の「祇園精舎の鐘のこえ、諸行無常の響きあり、沙羅双樹の花の色、盛者必衰のことわりをあらわす。…」という冒頭の文が、思い出される。

上記のリストで社名をクリックすれば、ウィキペディアでかなりのことはわかるが、本としてまとまっていた方が読みやすいので、興味のある人は一度手にとってみてもよいと思う。


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